2014年01月31日(金)

ワイン

クオリティ・プロセッコを生み出す「BELLENDA」 

皆様はじめまして、モンテ物産㈱ミラノ駐在員2年目の松嶋と申します。物心ついてから大の"イタリア好き"である私が、イタリア各地からイチオシの生産者や食文化情報をお届けします。



< 泡のスペチャリスタ>


ヴェネツィアから北に約60km行くと、小さな田舎町Vittorio Venetoがある。そこにあるのが1700年代から代々畑を耕してきたCosmo家が所有する家族経営のワイナリーBELLENDA社だ。


我々を人懐っこい笑顔で迎えてくれたのは、オーナーのUmberto とLuigi のCosmo兄弟。現在、兄のUmbertoが営業やプロモーション面、弟Luigiがエノロゴ(醸造家)としてワイナリーを指揮している。
そんな彼らが造るのは2009年にDOCGに昇格したイタリアを代表する発泡性ワインConegliano Valdobbiadene Prosecco Superiore(通称プロセッコ)。全部で20種類以上のスプマンテを造る、正にスプマンテのSpecialista(専門家)だ。




オーナーのUmberto Cosmo氏                          

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エノロゴのLuigi Cosmo氏

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ベッレンダ社の自社畑彼らが自社畑を持つコネリアーノ地区は、なだらかな丘にブドウ畑が続く緑豊かなエリア。歴史的にも1800年代半ばには既にスプマンテの生産が行われていた、イタリアそして世界的に見ても重要なスプマンテの生産エリアである。初夏から夏にかけては、ブドウの葉の濃い緑と真っ青な空のコントラストが素晴らしい。コネリアーノ地区は地理的には日本最北端の稚内と同じくらいの緯度に位置するが、60km先にあるヴェネツィア湾からの風で昼間は暖かく、夜はPizzoc、Visentinという北側にそびえる山からの寒気で涼しくなる、ブドウたちにとって理想的な環境である。石灰質土壌の畑で造られる彼らのプロセッコ"San Fermo"はリッチなミネラル感とアカシアを思わせる香りがある。


我々の訪問の際、UmbertoとLuigiが彼らのこだわりについて静かに、熱く語ってくれた。



彼らが自社畑を持つコネリアーノ地区は、なだらかな丘にブドウ畑が続く緑豊かなエリア。歴史的にも1800年代半ばには既にスプマンテの生産が行われていた、イタリアそして世界的に見ても重要なスプマンテの生産エリアである。初夏から夏にかけては、ブドウの葉の濃い緑と真っ青な空のコントラストが素晴らしい。コネリアーノ地区は地理的には日本最北端の稚内と同じくらいの緯度に位置するが、60km先にあるヴェネツィア湾からの風で昼間は暖かく、夜はPizzoc、Visentinという北側にそびえる山からの寒気で涼しくなる、ブドウたちにとって理想的な環境である。石灰質土壌の畑で造られる彼らのプロセッコ"San Fermo"はリッチなミネラル感とアカシアを思わせる香りがある。そして他のプロセッコよりやや少なめの果実味が彼らの特徴である他とは一味違うシャープでキレのある味わいを造りだしている。





ベッレンダ社の自社畑、収穫の風景。高低差のある丘陵にある畑。2014-vento01-vineyards.jpg


我々の訪問の際、UmbertoとLuigiが彼らのこだわりについて静かに、熱く語ってくれた。
「私たちはこの伝統的なスプマンテの生産地区で、スプマンテにこだわってワイン造りを行っています。スプマンテは1次と2次の2回の発酵を経ることで完成します。言い換えれば2回ワインを造らなくてはいけない。だから、畑、ブドウ、ワインの非常に深い知識が必要です。そして最高のスプマンテを造るために必要なのは、昔を知ること、伝統を守ること、そしてそこに革新(技術)を加えることです。技術は重要ですが、決して伝統を忘れてはいけない」
いつもやさしい笑顔を絶やさないCosmo兄弟。その笑顔の下にはこの2月のコネリアーノの丘の雪を融かすほどのスプマンテにかけるPassione(情熱)が感じられた。



ワイナリーに隣接するブドウ畑が一望できるプチホテル Alice Relais Nelle Vigne


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