2015年09月25日(金)

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シチリア・モザイク画


ミラノは暑い夏も終わり、すっかり秋らしくなりました。先日2泊3日の強行シチリア旅行に行って参りましたので、パレルモのノルマン王宮にあるパラティーナ礼拝堂のモザイク画のご紹介をしたいと思います。行ったことがある方は、思い出しながらお読みください。

シチリアには、皆さんもご存じの通り、様々な民族に侵略された歴史があり、それ故に街中を歩けば、それぞれの文化が影響を受け、融合された名残が所々に見受けられます。9世紀にはイスラム王朝、11世紀にはノルマン人が、パレルモを1060年、1091年にシチリア全島を征服しました。その後神聖ローマ帝国、13世紀にフランス、スペイン、18世紀はオーストリアによる一時的な支配、再びスペイン... 1861年イタリア王国誕生まで本当に様々な民族がシチリアを統治しました。

中でも州都パレルモにあるノルマン王宮は紀元前8世紀頃まで歴史は遡り、カルタゴ人がその城壁を築いたことから始まります。初代ノルマン王ルッジェーロ2世の時代、大幅な改築が行われ、彼は1130年その内部に個人の礼拝堂としてパラティーナ礼拝堂の建設を命じました。



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礼拝堂で見られるモザイク画は、もともとビザンティン美術と呼ばれ、その名の通り、395年ビザンツ帝国(東ローマ帝国)の時代に始まり、古代ギリシャとローマ、ペルシャとアジアの美術も取り入れられた、1000年の歴史を持ちます。

13年かけて造られた礼拝堂は金色主体のモザイク画が壁、天井、柱、床を覆い、当時の王が有していた巨大な富と権威を感じさせます。キリスト、聖書の登場人物、物語などが描かれており、しばらく見入ってしまいます。これを見ずにパレルモに行ったとは言えないでしょう。

シチリアとは言え、さすがに白い砂浜のビーチにも秋の風が吹き始めていましたが、海の幸が新鮮なことに変わりはありませんでした。



 



▼シチリアならではの新鮮な海の幸!



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▼秋の風が吹くビーチ



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イタリア最大の面積をもつ州、シチリア。見どころはたくさんあります。

一週間かけて、島をゆっくり回るのもいいかもしれませんね。


 
 

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