2017年06月 2日(金)

ワイン

カラブリアを代表するワイナリー リブランディ

 カラブリア州といっても、日本ではまだまだなじみが少ないかもしれない。しばしばブーツの形に例えられるイタリア半島の、つま先の部分にある州だ。ナポリから車で南下し4時間半ほど走ると、このカラブリア州のチロマリーナという港町に着く。ブーツで例えると足の裏側、親指の付け根~土踏まずの辺りの場所だ。カラブリア州のDOCワイン、チロDOCの生産中心地である。librandi.jpg

 

 このチロマリーナにワイナリーを構えているのがリブランディ社だ。カラブリア州を代表するワイナリーで、創業は1953年。カラブリアで唯一のガンベロロッソ・ワンスターワイナリー*である。現当主のニコデモ・リブランディ社長はこう語る。

 「カラブリア州はまだまだイタリアの中でも知名度が十分とは言えない州だ。イタリア人を含む多くの人が、カラブリア州の食文化とワインについて知らない。赤ワインの土着品種として最も多く作られているガリオッポの名前も知らない人達がたくさんいるんだ。我々の使命はカラブリアワインの知名度を高め、その偉大さを広く知らしめることだと思っている。」

 

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▲ニコデモ社長。兄とともにリブランディ社をチロワインの造り手だけにとどまらず、カラブリア州を代表する造り手まで成長させた功労者だ。2013年度版のガンベロロッソのワイン評価本において、最優秀ブドウ栽培者に選ばれている。家業に入る前は数学の先生という異色のキャリアも持つ。

 

実際ニコデモ社長のこの言葉通り、リブランディ社はカラブリアワインの高いクオリティを証明し続けてきた。1986年頃からシャルドネ、ソーヴィニョンやカベルネソーヴィニョンなどの国際品種をカラブリアにいち早く植樹し、これらのブドウを土着品種とブレンドしたワインをリリースし、またたく間に国際的な評価を獲得した。特にガリオッポにカベルネソーヴィニョンをブレンドした同社のトップワイン『グラヴェッロ』は、1988年のリリース直後から国際的に高い評価を受け、カラブリアのワインに秘められたポテンシャルを世界に示した。その後、ニコデモ社長はカラブリアの土着品種の研究を行いマリオッコという古代品種に着目、マリオッコ100%のワイン『マーニョ・メゴーニョ』をリリース、こちらもガンベロロッソの最高評価トレ・ビッキエーリ獲得の常連ワインとなっている。どちらのワインもイタリアのミシュラン星付きレストランではほぼ必ず見かけるカラブリアを代表するワインだ。

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▲左からグラヴェッロ、マーニョ・メゴーニオ、リブランディ社が復活させた古代品種マリオッコ

 

ニコデモ社長はこう語る。

 『リブランディは常にブドウの研究を重ねている。そのために放射円状のブドウの実験畑を造り、そこで200品種以上のブドウの実験栽培を行っているんだ。まだ知られていない土着品種やこの土地での国際品種の実験栽培だよ。私はこの研究からマリオッコの可能性を見出した。他にも可能性を感じる品種はあるんだ。まだ研究中だけどね。』

 

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▲左から、チロ・ビアンコ、チロ・ロッソ、そしてドゥーカ・サンフェリーチェ

 

 

リブランディ社と言えば、ベースワインとなる『チロ・ビアンコDOC』『チロ・ロッソDOC』を忘れることはできない。ニコデモ社長に、これらのワインについても聞くと、

 「私の造る白の“チロ・ビアンコDOC”は華やかなブーケとフルーティなアタックに加え、豊富なミネラルがあるのが特徴だ。コストパフォーマンスには自信がある。赤のチロ・ロッソDOCはやはり、カラブリア伝統の唐辛子を使った料理との相性が有名だろうね。唐辛子を混ぜて熟成させるソーセージの一種『ンドゥイヤ』や、シラウオの唐辛子漬けの『サルデッラ』と合わせると、チェリー主体のフルーティなアタックにスパイスのニュアンスが加わり、唐辛子の辛みを和らげてくれる。軽く冷やして飲むと止まらなくなるんじゃないかな。」

 ニコデモ社長はそう言ってニヤリと笑うと、こう続けた。

 「今の私の説明で気づいたかもしれないが『チロ・ロッソDOC』になるブドウのガリオッポはピノネーロに似た特徴を持っているんだ。色調もピノネーロを思わせる淡い透明感のあるルビー色だね。特に私の造る『チロ・ロッソDOC・リゼルヴァ ドゥーカ・  サンフェリーチェ』を一度飲んでみて欲しい。同価格のピノネーロに負けない素晴らしいワインになっていると思うよ。」

 

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▲左からカラブリアの伝統食品 「ンドゥイヤ」、「ンドゥイヤ・ペースト」、「サルデッラ」

 

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リブランディ社の情報は下記にも

http://www.montebussan.co.jp/wine/librandi.html

 

 
 

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