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2018年02月 9日(金)

ワイン

"最高のワイン"のためのこだわりの畑作業 伝統的アマローネの偉大な造り手『ベルターニ』

ワイン醸造理論は常に進化し続けている。特に近年のワイン造りは、より畑での作業を重要視するようになっている。近年大きく見直されつつあるブドウ畑での重要な作業の一つが“ブドウの木の剪定”だ。本記事では、陰干しブドウから作られるイタリアの最高級ワインの一つ、アマローネ・クラッシコの代表的生産者ベルターニ社を例に、畑での作業にスポットを当てていきたい。

 

今年1月にベルターニ社を訪問すると、ちょうど畑ではブドウの木の剪定中。同社の統括エノロゴ(醸造家)のアンドレアさんが説明してくれた。

 

「毎年12月から1月頃に、ブドウの実をつけた枝を切り落として、新たに次の年のブドウ収穫をする枝を選ぶ作業を行っています。いわゆる剪定作業ですね。」

 

 

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▲剪定前(※例)

 

 

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▲剪定後(※例)

 

 

「昔は、ただ元気の良い枝を選んで残し、それ以外は切ってしまえばいい、という考え方で剪定が行われていました。元気な枝を残せば、確かにその年はいいブドウが収穫できます。いわば近年までの剪定は、その年に実をつけるブドウだけに注目したものでした。」

 

 

「この10年で剪定の考え方は大きく変わりました。というのも21世紀のフィロキセラとも呼ばれるEsca(エスカ)病という病害に注目が集まったからです。この病気は、剪定の際に太い枝を大きく切って出来た傷から菌類が木の幹に入り、木を枯らしてしまう病害。結果的にブドウの木は数年で元気を失くし、良いブドウをつけなくなっていきます。」

 

 

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▲アンドレアさんとエスカ病のブドウの木

 

アンドレアさんはそう言いながらエスカ病*1にかかってしまったブドウの木の断面を見せてくれたが、確かに幹の上部、真ん中のあたりに白く乾き始めた箇所がある。

*1エスカ病が進行すると典型的な症状として葉の変色・脱色などが起こり、木の幹は枯れて空洞化していく。決定的な予防策や対処法が確立されていないことから生産者も頭を悩ませている。

 

 

「この10年の間に、畑の作業の中でも剪定作業の重要性は大きく見直されました。このようにエスカ病にかかる木を減らすために、ブドウの木を優しく丁寧に扱ってあげることが大切だとわかってきたからです。人の体にたとえれば、爪は切ってあげなければいけませんが、指を切ってはいけない。近年の剪定は、その年に取れるブドウではなく今後10年先のブドウの木のためを考えたものなのです。」

 

 

「当然ブドウの木は一本一本違います。ですからそれぞれの木のことを考え、木の育ち方、枝の伸び方、木の今持っている生命力、そういったことを全て考慮して剪定をしてあげなければいけません。我々ベルターニ社は、最高のブドウを手に入れるために、まずは最高のブドウの木を育てることが最も重要だと考えているんです。」

 

 

こんな説明を頂いた後、アマローネ・クラッシコ用に陰干し中のブドウも見せてもらった。

 

 

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▲天然の竹を使ったスノコ。優れた湿度調整機能を持つためカビがつきにくい。

 

 

「ベルターニ社のフラッグシップワインは何といってもアマローネ・クラッシコですからね。美しいブドウたちでしょう。こうやって人工的な風を当てることなく、自然な窓の開閉だけで陰干しを進めていきます。」

 

「今は人工的に風を当てて陰干しを行う生産者も多いんですよ。そのほうが早くブドウが乾燥し、陰干し中にブドウが腐るリスクも少ないですから。それでも、我々ベルターニ社は自然な陰干しにこだわっています。ゆっくり長い時間をかけて陰干しをすることで、ブドウに含まれる香りも味も複雑になり、深みが増していきます。こうして得られるアロマは短期間で陰干ししたのでは決して手に入りません。」

 

 

最後にアンドレアさんはこう締めくくってくれた。

「全ては最高のワインを造るためです。木の一本一本を丁寧に扱い、収穫した最高のブドウを最高の方法で陰干しさせる。1本のワインのうしろにある長いストーリーをお客様にも是非知ってもらいたいと思っています。」

 

 

 

 

ベルターニ社についての過去記事もご覧ください

http://www.montebussan.co.jp/italy/vento/2014/000090.html

 

★ベルターニ社について詳しくはこちらから↓↓

http://www.montebussan.co.jp/wine/bertani.html

 

 
 

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