2019年11月22日(金)

フード

プーリア州のおふくろの味『リーゾ・パターテ・エ・コッツェ』

地方によって様々な郷土料理が食べられているイタリア。
今回はイタリア半島のかかと部分に当たるプーリア州の家庭料理、Riso patate e cozze(リーゾ・パターテ・エ・コッツェ)についてお届けします。

 
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リーゾ・パターテ・エ・コッツェはその名の通り、リーゾ=米とパターテ=じゃがいも、コッツェ=ムール貝などを使い、素材を重ねて焼くというシンプルな料理で、プーリアのおふくろの味なのだそうです。

ミラノ駐在員がプーリアのマンマに作り方を教わって、実際に自宅で再現してくれたので、その作り方を皆さまにもお届けします。


【材料】
・オリーブオイル
・ジャガイモ薄切り(1~2mm程度)
・ミニトマト(半分にカット)
・パルミジャーノ・レッジャーノ(すりおろしておく)
・ムール貝(ナイフで開けるのが大変なので、ワインで蒸したものを使用してもOK)
・にんにく(みじん切り)
・イタリアンパセリ(みじん切り)
・お米(今回はパーボイルド米という、時間が経ってもふやけないお米を使用)
・ムール貝を開いた時にでる貝の水分/もしくはワイン蒸しで出てくるスープ
・水
・塩

 
   
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▲材料

 

【作り方】
オーブンを使用するので取っ手の無いフライパンを用意する。
① オリーブオイルを敷き、ジャガイモ、ミニトマト、イタリアンパセリ、チーズを敷き詰める。
② 片面に貝殻を残した状態で開いたムール貝を②の上に敷き詰める
③ さらにお米、にんにく、イタリアンパセリを乗せる。
④ その上にスライスしたジャガイモ、ミニトマトを乗せる
⑤ 再びムール貝を敷き詰めたら、にんにくとイタリアンパセリをふりかけ、蓋をするように残りのじゃがいもとチーズ、その上からオリーブオイルをぐるっと回しかける。
⑥ 表面のジャガイモがちょっとかぶるくらいの水分(貝を開いた時にでる水分、もしくはワイン蒸しを作った時に出たスープに水を足したもの)に塩少々を溶かしたものをゆっくりと注ぎ、中火にかける。
⑦ 鍋がひと煮たちしたら、オーブンに移動。
⑧ 180度で45分~1時間焼いたら完成。

 
   
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今回はパーボイルドライスを使用していますが、それ以外のお米(日本米やカルナローリ)を使用する場合は、お米を洗ってから入れるのがポイント。適度なデンプンがトロミをだし、全ての材料をクリーミーに包み込んでくれるのだそうです。


一見工程は多いように見えますが、素材を何層にも重ねて煮込んで焼き上げるだけというシンプルさがイタリアらしい一品。


日本でこんなにムール貝を使うと高級になってしまいそうですが、プーリアではムール貝がよく獲れて、アサリよりも断然お安く手に入るのだとか。
まさにプーリアならではの料理です。


素朴ながらも素材の味が存分に楽しめるリーゾ・パターテ・エ・コッツェ。
プーリアの土着品種、ボンビーノ・ネーロを使ったロゼと楽しみたいですね!


現地のレストランなどでも食べられるそうなので、プーリアに行った時にはぜひ一度お試しください。


※料理名や作り方などは諸説あります。

ボンビーノ・ネーロを使ったロゼ:リヴェラ社/カステル・デル・モンテ・ロゼはこちらから
   
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▲オーブンに入れれば大量にでき、見栄えもするのでホームパーティにもぴったり

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