コーヒー概要

コーヒーの歴史

コーヒーは1000年以上前にエチオピアのカッファ地方で発見されました。
一説にはコーヒーの効能に最初に気づいたのは、ベドウィン族のヤギ使いだと言われています。
ヤギ使いがある日、ヤギが野原で赤い実を食べているのを見つけました。すると、赤い実を食べたヤギは、それまでと違って元気に跳ね回ったのです。心配したヤギ使いは地元の僧侶に相談をし、それを聞いた僧侶はその赤い実を煎じて飲んでみたところ、非常に苦く、しかし刺激効果を得られたのです。
この原始的な(ローストしていない)コーヒーはアフリカのモスク(イスラム教寺院)でよく飲まれるようになり、奴隷にされたアフリカ人とともに、イエメンやアラビアのアルマッカ(モカ)に運ばれ日常的に飲まれるようになりました。このアラビア式のコーヒーはQahwa(カフワ)(アラビア語でコーヒーの意味)として知られています。
その後、17世紀にコーヒーはインドネシア(ジャワ島)とトルコに広まり、そこで初めてローストされたと言われています。また、フランスのマルセイユではルイ14世がコーヒーを温室で栽培し、フランスが植民地を広げるとともにコーヒーも広まり、カリブ海のマルティニク島などへ渡っていきました。
17世紀中頃にはトルコからヴェネツィアにわたり、イタリアでもカフェがオープンして、当時の上流階級ではカフェでコーヒーを飲みながら討論をすることが流行しました。そして、それが徐々に一般市民にも広がっていったのです。

コーヒーとは?

コーヒーは赤道をはさんで南北25度、北回帰線と南回帰線の間の、コーヒーベルトと呼ばれる約70カ国で生産されています。この地域で栽培されるコーヒーの木から収穫される深紅の実を収穫し、洗浄、乾燥、選別して焙煎した後にブレンド、粉砕したものがコーヒーとなります。
コーヒーの木はアカネ科の常緑樹で、エチオピアのアビシニア高原が原産地です。本来8~10mで剪定して2~3mにしています。厳しい剪定に耐えることができますが冬霜に弱く、雨季と乾季がある地域が理想的で高地で最も栽培されます。樹齢約3年から、色と香りがジャスミンに似た白い花を咲かせ実をつけます。果実はコーヒーチェリーと呼ばれ、通常は赤の実になります。
果実の中には2粒の種子が向かい合わせに入っており、この種子がコーヒー豆と呼ばれています。枝の先端につく実の中には2粒ではなく1粒だけ丸い種子が含まれているものがあり、ピーベリー(丸豆)と呼ばれています。ピーベリーの実のみを集めたものは、希少価値から高値で取引されることもあります。

コーヒーの品種

アラビカ種

世界の多くの国で生産されており、コーヒーのおよそ7割がアラビカ種です。アビシニア(現エチオピア)が原産地だと言われています。高地で栽培され、気象条件や病害虫の影響を受けやすい品種で、酸味と香りが特徴です。

標高600~2200mで栽培されます。
花の開花から7~9カ月で収穫されます。

  • カフェイン0.9~1.7%
  • 世界のコーヒー
    生産量
    に占める
    割合
    70%

ロブスタ種

低地でも栽培され、病害虫の影響を受けにくい品種です。苦みとコクが特徴で、19世紀末にコンゴ奥地で発見されたのが始まりです。

標高200~800mで栽培されます。
花の開花から9~11カ月で収穫されます。

  • カフェイン1.8~3.5%
  • 世界のコーヒー
    生産量
    に占める
    割合
    29%

イタリア人にとってのコーヒー

イタリアでは、「カフェ」と言えばお店で飲むエスプレッソと、家庭で飲むモカの両方を指し、おいしいコーヒーは生活に潤いを与え、喜びを共有する手段として捉えられています。イタリアではコーヒーは優れた想像力の源とも位置づけられ、奥深いコーヒー文化を持つイタリア人にとっては、コーヒーの味、香りを凝縮したエスプレッソ、モカこそが唯一、おいしいコーヒーと言えるのです。しかし、イタリアといえどもおいしいエスプレッソは家庭ではなくお店で飲むもの。家庭ではその代わりとしてモカが楽しまれています。新鮮なコーヒー豆を完璧に挽き、本物のエスプレッソマシンを使って優秀なバリスタが淹れたエスプレッソは、イタリアが生んだ芸術品のひとつなのです。
イタリアではエスプレッソを気軽に飲むことができるカフェのことをバールと呼びます。現在イタリアには16万軒のバールがあると言われ、お菓子屋さんやジェラートの店、または酒屋さんなどいろいろな業態との複合店舗も見られますが、エスプレッソやカプチーノを飲むときはほとんどの人がカウンターで立ち飲みをします。
多くのバールは立ち飲みカウンターがあり(座る席が併設されている店もあります)、アルコール類も提供しており、時間帯によって朝は朝食、昼はランチ、夕方からはアペリティーボ(食前酒)を飲んで軽くつまむなど、1日を通して様々な場面で利用されており、まさに庶民の社交場と言えるでしょう。