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2013 春号イタリアの「復活祭」 Pasqua(パスクア)

英語で言うイースター(キリスト教のイエス・キリスト復活祭)のことを、
イタリアではPasqua(パスクア)と呼びます。
「復活祭」というのは、
イエス・キリストが十字架の上で亡くなり、3日後に復活した日を祝う祭りで、今年の復活祭=パスクアは3月31日(日)です。
パスクアは毎年日にちが変わる「移動祝日」で、
その日の定め方は「春分の日を過ぎて最初の満月の日の次の日曜日」となっています。
これは西暦325年のニケーア公会議で定められたもので、現在でも変わっていません。
また、パスクアの翌日(月曜日)はPasquetta(パスクエッタ=小さなパスクア)、
あるいはLunedi’ dell’angelo(ルネディ・デッランジェロ=天使の月曜日)と呼ばれ祝日になります。

Pasqua(パスクア)の風習

パスクアを週末に控えると、水・木あたりから、あるいは丸1週間休みを取る人たちも多くみられるようになります。
そして別れ際の挨拶がBuona pasqua!(良いパスクアを!)になります。
ミニバカンスのような感覚ですね。

パスクア当日になると、キリスト教徒はゆで卵を持って教会に向かいます。
この卵はイエス・キリストの復活を象徴する、パスクアには欠かせない重要な要素です。
ミサに参加してゆで卵に祝福をしてもらうと、それを持ってまた家に帰ります。


そして、家族や親戚がみんなで集まって大昼食会が始まるのですが、
そのスタートを飾るのが、祝福を受けたゆで卵です。
地方によってもばらつきがありますが、ゆで卵を食べた後には
続いてパスタ料理(ラザニアも伝統的)を1〜2品食べ、仔羊を食べます(写真右)。
仔羊は、神への生け贄として長い間ささげられてきた動物です。


何時間もゆっくりと時間をかけて仔羊まで食べた後は、ドルチェが待っています。
この時期にスーパーに行くと必ず目にするのが、チョコでできた巨大な卵(写真下)。
名前はそのままですがUova di pasqua(ウォーヴァ・ディ・パスクア=パスクアの卵)と言います。
カラフルで様々なデザインや大きさの卵が町中に並びます。中は空洞で子供用にはおもちゃ、またはお菓子などが入っています。
これもゆで卵と同じく、キリストの復活を象徴しています。


もう一つの欠かせない伝統的なドルチェは、
Colomba pasquale(コロンバ・パスクアーレ=パスクアのハト)と呼ばれ、
平和の象徴であるハトをかたどっています(写真右)。
これは発酵生地のパン菓子のようなもので、クリスマスに食べるパネットーネに良く似ています。

翌日の月曜日=パスクエッタは、春の訪れを感じつつピクニックや山の別荘などに行って、友人や家族とのんびり過ごす人が多いようです。
一つ注意すべきは、特にパスクア前の木曜日〜パスクエッタまでは休みのお店が多く、スーパーですら閉まっていることがよくあります。
ですので、今後この時期(3月下旬〜4月下旬)にイタリアに旅行される際には、パスクアの時期を確認することをお勧めします。


それでは、Buona pasqua! (良いパスクアを!)

モンテ物産 ミラノオフィス
松嶋 直矢

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