Buongiorno a tutti(皆様、こんにちは)!
今回のTANTILIAでは、1年に1度開かれる"Benvenuto Brunello"(ベンヴェヌート・ブルネッロ)というイベントを皆様にご紹介したいと思います。
Benvenuto Brunelloをご紹介するにあたり、まずはBrunello di Montalcino(ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ)というワインについて少しご説明したいと思います。 Brunello(ブルネッロ)とはブドウの名前、Montalcino(モンタルチーノ)はトスカーナ州シエナ県にある小さな町の名前です。 このBrunello di Montalcino(ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ)ですが、イタリアワインの格付けでも最も規定の厳しいD.O.C.G.に認定されているワインであり、偉大な赤ワインとして知られています。
トスカーナ州で広く栽培されているSangiovese(サンジョベーゼ)というブドウがあります。その亜種であるSangiovese grosso(サンジョベーゼ・グロッソ)というブドウの別名がBrunello(ブルネッロ) です。Brunello di MontalcinoにはこのBrunelloというブドウのみが使用されます。加えて、オーク樽の中で最低50カ月熟成させることが定められており、リゼルヴァタイプともなると最低62カ月間、同様にオーク樽の中で熟成させなければなりません。この様に非常に厳しい規定に沿って造られるワインであることも、Brunello di Montalcinoが偉大なワインと讃えられる所以です。 弊社ではBANFI社というワイナリーのBrunello di Montalcinoを扱っており、このBANFI社では日本でもおなじみの宮島さんが働かれています。
では、Benvenuto Brunelloというイベントについてお話したいと思います。
このイベントは毎年2月に開かれます。モンタルチーノでは日常的に飲まれるRosso di Montalcino(ロッソ・ディ・モンタルチーノ)、そして先にもご説明しましたBrunello di Montalcino(ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ)、Brunello di Montalcino Riserva(ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァ)の新ヴィンテージお披露目の場です。
140社ものBrunello di Montalcino生産ワイナリーが集い、Brunello di Montalcinoをメインとした試飲会が開かれます。
偉大な赤ワインであるBrunello di Montalcinoを何種類も試飲出来るとあって、試飲会場には歩くのも困難なほどの人が集まります。
また、開催期間中は町中にワインがあふれ、レストランでもRosso di MontalcinoやBrunello di Montalcinoをズラっと並べています。こういったレストランに行けば、Benvenuto Brunelloに参加しなくても、試飲が出来るようになっています。
シエナ県ではPici(ピーチ)またはPinci(ピンチ)と呼ばれるパスタをよく食べます。
このパスタはうどんの様な太さで卵を使っていません。黒トリュフをみじん切りにしてオイルで和えただけのものや、シンプルなトマトのソースが主です。
このシンプルさにはやはり、Rosso di Montalcinoを合わせたいところです。
また、しっかりとしたBrunello di Montalcinoに負けない料理といえば、トスカーナ州を代表するビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風Tボーンステーキ)でしょう。
炭火で焼くこの香ばしいお肉には、グラス1杯のBrunello di Montalcinoがよく合います。
この組み合わせを想像していると私もお腹が空いてきました。
皆様もMontalcinoを訪れられた際には、是非ともこの組み合わせを試してみてください。
至福の時間を味わっていただけることは間違いありません。
では、今回はこの辺りで。
Buongiorno e buon appetito a tutti!(さようなら!良いお食事を!)
ミラノオフィス
稲田 俊介