エミリア・ロマーニャ州フォルリ=チェゼーナ県ネスポリ村
1929年
アッティリオ・ラヴァイオーリ氏がネスポリ村の、現在プルニェートと呼ばれる畑でブドウ栽培に取り組んだのがワイナリーの始まりです。創業当初から「畑からグラスまで」をコンセプトに、自然環境に配慮したワイン造りを実践しています。ワイナリーが位置するビデンテ渓谷は、ブドウ品種にとって理想的なミクロクリマとなっています。ロマーニャの土地を愛し、ロマーニャの地を最大限に表現するワインを造り出しています。
ポデーリ・ダル・ネスポリ社はアッティリオ・ラヴァイオーリ氏が1929年創業し、現在アグロノモを務めるチェリータ・ラヴァイオーリ氏が4代目を継いでいます。
ネスポリ社のワイナリーと畑は、アペニン山脈とアドリア海に挟まれたエリアのビデンテ渓谷にあります。山と海に挟まれていることで大きな昼夜の寒暖差が生まれる(約15~16℃ほど)、アペニン山脈からの風が常に吹き続けていることで適切な湿度に保たれるなど、海と山両方の恩恵を受けながらブドウは育てられています。
ネスポリ社は創業以降長らく地元エミリア・ロマーニャで愛される地域密着型のワイナリーとしてワイン造りを行ってきましたが、2010年にMGMモンド・デル・ヴィーノグループの傘下に入りました。MGMグループに入ったことで国外へのワイン輸出が始まり、多くの国にネスポリ社のワインが届けられるようになる、ビオ農法やアグリツーリズモにも注力するなど、様々なイノベーションが行われ、ネスポリ社にとって大きな変革のきっかけとなりました。
創業以来、地元で愛され続けてきたネスポリ社は、エミリア・ロマーニャ州の土着品種でのワイン造りも大切にしています。
ネスポリ社のワインには、2種類の代表的なブドウ品種があります。
① ファモーゾ
とてもアロマティックな品種として知られるファモーゾは1400年代から栽培されていた歴史あるエミリア・ロマーニャ州の土着品種でしたが、栽培が難しい=大量生産ができない、アロマが強く辛口が好まれるマーケットでは不人気であったため一時期忘れ去られていました。しかしそれをネスポリ社や地元の生産者が再び掘り起こし、ここ20年~30年良質なファモーゾワインの生産に繋げています。
② アルバーナ
骨格があり、フェノール分が多い(=色調が濃い)と言われているのがアルバーナです。
1987年にイタリアで初めてDOCGに昇格した白ワイン、アルバーナ・ディ・ロマーニャ(現在の「ロマーニャ・アルバーナDOCG」)を生み出す品種です。