2015年05月 1日(金)

ワイン

古代ローマ皇帝たちを虜にしたワインとは?明らかになったもう一つの秘密


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オーナー、サルヴァトーレ・アヴァッローネさんは研究を重ね、この土地で育つブドウ品種に秘められた、今まで誰にも知られることのなかった特殊性を解き明かした。



「10年間にも及ぶナポリ大学農学部との共同研究の結果、フィロキセラ(ブドウネアブラムシ)による壊滅的な被害を免れたわずかなファランギーナ、アリアニコ、ピエディロッソの木の中に、古代ローマ時代からこのファレルノの土地のみで育つ特別な系統(バイオタイプ)を発見したんだ。その後、ファレルノエリアの中でも特にブドウ栽培に向いた土地を見つけては、地道に増やしたファレルノ・バイオタイプの3品種を植樹し続け、素晴らしいワインが造れるようになった。偉大な古の銘壤地を復活させたんだよ。すごくロマンがあると思わないかい?かつて古代ローマ皇帝たちに愛されたワインを、2000年も経った今こうして味わうことができるんだ。ではヴィッラ・マティルデ社の代表的なワインをご紹介しよう。」



 



 



 



 



 



 



 



 



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Falerno del Massico Bianco D.O.C.



ファレルノ・デル・マッシコ・ビアンコD.O.C.



畑のほとんどが今は死火山であるロッカモンフィーナ山の中腹に位置し、日当たりも非常に良い。火山性石灰質土壌に含まれるミネラル分をたっぷりと吸収しながら完熟した健康なブドウから造られる。



パイナップルやバナナ、黄桃、洋ナシなどの果実の香りが感じられ、心地よい酸味を伴った爽やかなアタックから一気にミネラルを含んだ複雑な味わいへと変化していく。通常はシンプルな味になりやすいファランギーナだが、このワインは飲んだ後の余韻もゆっくり楽しめるような深みがある。

品種:ファランギーナ(ファレルノ・バイオタイプ)100%

カンパーニアの郷土料理とあわせるなら…リコッタチーズを詰めたズッキーニの花のフリット、マグロとミントのリングイネ、ムール貝のスパゲッティ、魚(ヒメジなど)のフリット



 



 



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Falerno del Massico Rosso D.O.C.



ファレルノ・デル・マッシコ・ロッソD.O.C.



畑の位置や条件はファレルノ・デル・マッシコ・ビアンコとほぼ同じで、一房一房しっかりと完熟しているか確認して手摘みされる。バリック熟成(全体の半分。残りはステンレスタンク)に由来するバニラ香に加え、スミレや黒い果実、チェリー、桑の実、ラズベリーなどの複雑な香りがあり、口に含むと完熟ブドウの果実味とともになめらかなタンニンが広がっていく。アリアニコとピエディロッソが互いの長所を活かして絶妙なハーモニーを生み出している。



品種:アリアニコ80%、ピエディロッソ20%(いずれもファレルノ・バイオタイプ)



カンパーニアの郷土料理とあわせるなら…ラグー、仔羊の網焼き、黒豚のオーブン焼き、水牛のストラコットのシャラティエッリ(水牛の肉の煮込みソースで食べる短めな平打ちパスタ)



 



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                         カラッチの畑/リンやカリウムを豊富に含む火山性土壌



“Caracci” Falerno del Massico Bianco D.O.C.



“カラッチ”ファレルノ・デル・マッシコ・ビアンコD.O.C.



ファレルノ・デル・マッシコ・ビアンコの畑が広がっているエリアの一角にある単一畑(クリュ)“カラッチ”で採れたブドウを使用しており、納得がいくレベルのブドウができた年にしか造らない。長年に渡る土壌と気候の研究の成果とも言える、ファレルノ白ワインの最高峰。白ワインのトップに位置づけているが、一口目のインパクトやボリューム重視の造りではなく、熟した桃やパイナップルなどの凝縮した果実味の中にも良質な酸とミネラルが感じられる。軽めの肉料理にも合わせられ、前菜からメインまで幅広く楽しめる。



品種:ファランギーナ(ファレルノ・バイオタイプ)100%



カンパーニアの郷土料理とあわせるなら…ムール貝のオーブン焼き、スズキの塩焼き、アクア・パッツァ



 



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“Camarato” Falerno del Massico Rosso D.O.C.



“カマラート”ファレルノ・デル・マッシコ・ロッソD.O.C.



ファレルノ研究の集大成であり、様々な賞を受賞し続けるファレルノ赤ワインの“極み”と呼ぶにふさわしいワイン。最も樹齢の高い単一畑(クリュ)“カマラート”から採れる最高のブドウのみを使用し、“カラッチ”と同じくブドウの出来に少しでも満足できない年は造らない。



森の果実、コショウ、チョコレート、コーヒー、リコリス(甘草)、バニラの凝縮した香りが長く続く。口に含んだ瞬間、濃厚な果実味と旨みが口内に広がる。少し遅れて、力強いがしなやかできめの細かいタンニンがゆっくりと存在感を増していく。重みはあるがベタつく重さとは違い、どっしりとした骨格の中心には軸となる酸があり、エレガントさを感じさせてくれる。



品種:アリアニコ80%、ピエディロッソ20%(いずれもファレルノ・バイオタイプ)



あわせるなら…肉の煮込み料理、熟成したチーズ、ビターチョコレート



 



 



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ラテン文学の最高傑作と名高い『アエネイス』の著者、詩人ヴェルギリウス(紀元前70年-前19年)はファレルノのワインの素晴らしさを褒めたたえ、更にこう記した。“Nec cellis ideo contende Falernis”(故に、ファレルノと競うことなかれ)その他にもホラティウス、プリニウスなど、数多くの著名な人物がその良さを書き残している。



ローマ皇帝を始め2000年前の偉人たちをそれほどまでに魅了したワインとは一体どんな味だったんだろうか。



壮大な歴史に思いをはせつつ、アヴァッローネ一族が追求し表現する“vinum falernum”(ファレルノのワイン)を飲んでみれば、そこに彼らのたどり着いた答えが見つかるに違いない。



 



ヴィッラ・マティルデの紹介はこちらにも ↓↓↓



http://www.montebussan.co.jp/wine/villamatilde.html



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