2019年02月28日(木)
フード
今年もカーニバルの季節がやってきました!イタリアのカーニバルといえばヴェネツィア。
貧富の差が大きかったその昔、この日だけは仮面をつけて身分を隠し、市民全員で歌や踊りを楽しんだと言われています。
※今年のヴェネツィアのカーニバルは2月28日(木)~3月5日(火)です。
今回はこのカーニバルの時期、2月からスーパーやお菓子屋さんでよく目にする、「キアッキェレ(CHIACCHIERE)」と呼ばれるお菓子をご紹介します。
▲パスティッチェリア(お菓子屋さん)に並ぶキアッキェレ
材料と作り方はいたってシンプル。
小麦粉と砂糖、卵をベースにバターやオリーブオイルを入れたパスタ生地に、リモンチェッロやマルサラ、サンブーカ、ラム酒もしくは白ワインなどを入れて、好みの味に仕上げます。
その生地を薄く延ばし、長方形にしてギザギザカッターでカットして、油で揚げるだけ。
昔はSTRUTTO(ストゥルット)と呼ばれるラード(豚の脂肪)で揚げていたそうですが、今はヒマワリ油やコーン油などが使われるので、サクッとした軽い食感を楽しめます。
揚げた方が美味しいですが、カロリーが気になる方はオーブンで焼いてもOKです。
▲油で揚げている様子
仕上げに粉砂糖をかけたら完成です。
粉砂糖をかけると見た目はとても素敵なのですが、食べる時に気をつけないと、粉砂糖だらけに…
右の写真のようにチョコをかけて食べるのもたまりません。
実はこのキアッキェレ、ロンバルディア州やカンパーニャ州ではキアッキェレ(=おしゃべり)と呼ばれていますが、
ピエモンテ州やリグーリア州ではブジーエ(=嘘)、トスカーナ州ではチェンチ(=雑巾)、ラツィオ州ではフラッペ(=カーテンのヒラヒラしたヒダの部分)と…なんとイタリア全土で約40個の呼び名を持っているそうです。
▲粉砂糖がけのキアッキェレ
▲チョコレートがけのキアッキェレ
他にも、キアッキェレ以外のカーニバルの時期に食べるお菓子として、フリッテッレ(FRITTELLE)と呼ばれる丸いゴロッとした揚げドーナツがあります。
生地に干しぶどうと松の実を生地に練りこんだものや、中にカスタードクリームやチョコレートクリームなどを入れたものなど様々な種類があり、こちらもシンプルながら、やみつきになる美味しさ。
▲干しブドウが練りこまれたフリッテッレ(FRITTELLE)
これらのお菓子は冷蔵庫にある材料で気軽に作れるので、ご興味のある方は、この機会にぜひカーニバルのお菓子を作ってみてはいかがでしょうか?