2019年06月12日(水)
フード
5月末、イタリア・ナポリでピッツァ用小麦粉のトップブランド、カプート社が主催する夏向けピッツァの提案イベントが行われました。
イベントレポートがミラノ駐在員から届きましたのでご紹介します。
今年で7回目となる当イベントは、順位を競う大会ではなく、あくまで夏向けのピッツァの提案を行うというもの。今回は17歳から29歳までの若手ピッツァ職人(ピッツァイオーロ)たち8名が、それぞれ自由な発想のもと、ピッツァを焼き上げていきます。
実際に作られた個性豊かな作品の一部をご紹介!
▲参加したピッツァイオーロたち
① タイトル:「Fresca2.0」
②タイトル:「Sapori del Sud」
①ピッツァ職人名:Ms. Sara Palmieri
店舗名:「Pizzeria 10 Diego Vitagliano」(ナポリ)
女性ピッツァイオーラが焼き上げたピッツァは、エディブルフラワーをトッピングに用いた華やかな1枚。レモンの皮すりおろしが入っているそうで、柑橘系の爽やかな風味はまさに夏にぴったりですね。
②ピッツァ職人名:Mr. Ciro Urzitelli
店舗名:「Pizzeria “Add’O Guaglione」(ナポリ)
写真では見えにくいですが、なんとこのピッツァは2重構造になっているのだとか!上の生地と下の生地にそれぞれ別の具材が使われています。さらにドーナツのように中心に穴が開いていて、中央にもモッツァレッラ・ブッファラのボッコンチーノが乗っているなど、とっても贅沢な1枚!自由な発想が生かされるイベントならではのピッツァです。
③タイトル:「Carmela d’estate」
④ タイトル:「Neapolis」
③ピッツァ職人名:Mr. Alessandro Esposito
店舗名:「CARMELA e i suoi fratelli」(ナポリ)
このピッツァを焼き上げたのは弱冠17歳のピッツァイオーロ!
羊のリコッタ、モッツァレッラ、プローヴォラ・アッフミカータなどたっぷりチーズとレモンの皮、トッピングにはミントを使用。どことなく初々しさを感じるようなシンプルな構成の1枚です。
④ピッツァ職人名:Mr. Davide Ruotolo
店舗名:「Palazzo Petrucci」(ポジリポ)
茹でて縦半分にカットしたインゲン豆を敷き詰めた上にはミント・ディル他香草、レモンの皮のマリネが乗せられ、見た目も鮮やか。アンチョビ&レモンのドレッシングを使っているそうで、夏でもぱくぱくと食べられてしまいそうな1枚です。
現地ナポリピッツァの最近の流行としては、軽くて、具材にこだわったピッツァに注目が集まり始めているそう。今回のイベントでも8人中4人が、コルニチョーネ(生地の一番外側の部分)がとても膨らんだ軽~いタイプのピッツァを披露していました。
今後どのような新しい流行が生まれてくるのか、現地のナポリピッツァの動向が見逃せません.
▲今回のイベントでは、「カクテルと合わせるピッツァ」がサブテーマになっており、会場でピッツァにあわせて“ベルト”のアペリティーヴォなどを使ったカクテルが提供されるなど、イタリア国内ではイタリア産リキュールの露出も近年増えてきています。